介護事務の仕事に興味をお持ちではないでしょうか。
介護事務とは、介護事業所や介護施設の事務をサポートする仕事です。
- 介護事務とはどんな仕事をするの?
- 未経験でもできる?難しい?
- 介護保険に関わる仕事なので忙しそう…
興味はあるものの、自分でも務まるのかと気になる方も多いでしょう。
この記事では、介護事務の仕事内容や難易度について解説します。
最近では介護現場でもIT導入が積極的に進んでいるため、介護事務員の業務負担も軽減されていくことが期待されます。
介護事務員の仕事に興味のある方はぜひ参考にしてみてください!
介護事務の仕事内容
介護事務の仕事内容は、施設で働くか在宅の事業所で働くかによって大きく異なります。
介護報酬の計算方法が異なり、お客様の対応なども、実際にご利用者様が生活する場であるかそうでないかで違ってきます。
施設や事業所の規模によっても事務員に任される仕事の範囲も変わってくるでしょう。
ここでは一般的な介護事業所の介護事務業務についてご紹介します。
国保連への介護報酬請求
介護事務のメインの仕事といっても過言でないのが、国保連への介護報酬請求業務です。
国保連とは、国民健康保険団体連合会の略で、各都道府県に設置されています。医療保険や介護保険などの業務を中心に、地域の医療・介護・保健・福祉を総合的に支える役割があります。
介護保険で、ご利用者がサービスを利用した時の報酬を請求する先が国保連です。介護事業所は、サービス提供月の翌月の10日までに国保連に請求書や明細書を送付します。
国保連請求までに、サービスの内容や介護保険情報などを正確に入力し、正しい請求データを作成しなければなりません。もし、請求内容に不備があれば、翌月に再請求するなどの手続きが必要になります。
国保連請求により介護報酬が振り込まれるため、事業所の収益に直結する重要な仕事です。
ご利用者負担金の請求書作成
国保連に請求した介護サービスにかかる費用は、7割〜9割は国が支払ってくれますが、残りの1割〜3割はご利用者が負担します。
この、ご利用者負担分の請求も介護事務の業務の一つです。ご利用者に請求書を送付し、それぞれの支払い方法により引き落としや振り込みなどの手続きをします。
勤怠管理・給与計算などの労務管理
給料の支払いに関しては、事業所の規模にもよりますが、本部などがまとめて行うケースがほとんどでしょう。
介護事務員に任される範囲はそれぞれですが、スタッフの勤務表を取りまとめたり、勤務日数を集計したり、勤怠管理や給料計算に関わる業務も介護事務が行う場合があります。
電話対応・来客対応
電話対応や来客者の対応も介護事務員の役割です。来客があった時は、介護事務員が施設や事業所の顔となり、対応する必要があります。
介護施設であれば、入居されているご利用者や面会に来られたご家族の玄関対応などをします。居宅サービスの事業所であれば、ご利用者やご家族が直接訪ねてくることは少なく、関連事業所のスタッフなどが尋ねてくることが多いでしょう。また、居宅サービスの事業所は電話対応が多く、ご利用者や関連事業所、役所関連などの電話も多くかかってきます。
事業所の事務仕事サポート
介護事務員は、忙しい介護スタッフやケアマネジャーにかわり書類の作成や手続きなど、事業所に関わる事務仕事のサポートを頼まれるケースも多いでしょう。
一例として、ファイリングや簡単な入力、必要な書類の作成などが挙げられます。
雑務
事務員は様々な雑務も任されます。
以下のようなものが考えられる雑務です。
- 事務用品、消耗品などの発注
- 小口現金の管理
- 郵便物の振り分け
- 事務所の清掃
事業所により異なりますが、介護現場で介護職員のサポートを頼まれるケースもあるようです。
介護事務は難しい?大変?
介護事務は、一般の事務とは異なるため難しい印象や大変な印象を持つ方も多いのではないでしょうか。
介護事務の仕事を希望する方は、仕事の難しいところや大変なところも知っておきましょう。
介護保険制度の知識が必要
介護事務員には「介護保険制度」や「介護報酬請求」の知識が必要です。介護保険や介護報酬請求については覚えることが多く、未経験の方では理解が難しく感じられます。
毎月の請求のサイクルに慣れてくれば大丈夫ですが、最初は理解するのに苦労するかもしれません。
忙しい期間は大変
介護事務員の仕事は、月末から翌月10日の国保連請求や、その後にご利用者への請求書を送るまでが繁忙期です。
月末月初には介護保険請求に関する業務以外にも、勤怠関連など事業所の月末締の業務が重なるケースもあるでしょう。忙しい日には残業になってしまう事業所もあるようです。
月末月初にあたる、ゴールデンウィークや年末年始なども、休みが取りにくい可能性があります。
介護報酬請求のソフトに慣れるまでが大変
事業所により使用する介護ソフトは違います。介護ソフトには介護報酬特有の機能が備わっているため、操作に慣れるまでは大変に感じるでしょう。
ただし、介護ソフトは、ややこしい介護報酬請求業務を効率化してくれるためのものです。慣れるまでは大変ですが、ソフトの機能に頼ることで簡単に介護報酬請求ができるようになっています。
責任が大きい
前述の通り、介護事務員が担う国保連請求は事業所や施設の収益に関わる重要な業務です。ミスがあると1ヶ月以上給付が滞るため、責任が大きい仕事と言えます。
国保連請求の他にもご利用者への請求・スタッフの給料・小口現金管理などお金に関わる業務が多いので負担を感じる方もいるでしょう。
高齢者の対応が難しいことがある
介護施設や事業所では、サービスの対象がご高齢者であるため、電話や窓口での対応が難しいと感じる方もいます。
特に、認知症のご利用者の対応に困ってしまうケースが多いかもしれません。他に、耳の遠い方や話が聞き取りにくい方など、様々なご利用者さんがおられるため、慣れるまでは難しく感じます。
介護事務の仕事を簡単にする方法
介護事務に限らず、どんな仕事でも慣れるまでは大変に感じるものです。介護事務の仕事を簡単にこなせるようになるにはどうすれば良いのか解説します。
介護保険制度・介護報酬制度の知識を付ける
介護事務の仕事には特に資格は必要なく、未経験・無資格でも働くことが可能です。しかし、介護保険制度・介護報酬制度の知識を身につけておくことで、介護事務としての仕事の効率が上がるのはもちろん、介護業界全体への理解も深まります。
介護保険制度・介護報酬制度の知識は実務でも身に付きますが、独学でも学習しておくと、スムーズに仕事内容の理解が進むでしょう。
本やインターネットで知識を得たり、介護事務関連の資格に挑戦してみるのもおすすめです。資格取得は必須ではありませんが、資格取得の過程で知識が身につきやすく、就職や転職にも有利です。
パソコンスキルを磨く
介護事務員に高度なパソコンの技術は不要ですが、簡単な資料作成などを頼まれることも多いため、最低限の知識は身につけておきましょう。
介護業界では、パソコン作業が苦手なスタッフも多くいるため、事務員が頼られてしまうことがよくあります。パソコンの知識があったり、ワードやエクセルなどが使いこなせたりすれば重宝されるでしょう。
介護記録の電子化で事務作業の負担が軽減
最近では、ほとんどの事業所で介護記録などの電子化が進んでいるため、毎月行う国保連請求の負担も楽になっています。
訪問介護事業所などでは、現場で働くスタッフがスマホやタブレットで介護記録を入力する事業所が増えています。現場のスタッフがその場で介護記録を入力すれば、サービスの実績や勤怠の確認もタイムリーです。介護記録の電子化で、サービス提供責任者や介護事務員の事務作業の負担も軽減されています。
テレッサmobileを導入すると事務作業が簡単に
今回の記事では、介護事務の仕事の難しさや大変に感じるところを解説しました。
介護事務員には、介護保険制度・介護報酬制度の知識が必要なため、ハードルが高いと感じる方が多いようです。しかし、介護事務員に資格は必要なく、知識は実務や独学で身につきます。請求業務は介護ソフトが行ってくれるので、毎月こなして行くうちに徐々に慣れて行く作業です。
今回ご紹介したい「テレッサモバイル」は、訪問介護のヘルパーさんが、介護記録をLINEアプリで管理&効率化できるシンプルな記録ソフトです。介護記録のソフトを導入することで、介護請求業務の忙しい時期にヘルパーさんからの介護記録の提出を待つことなく、すぐに請求業務にかかれます。
介護記録の電子化は、訪問介護事業所のサービス提供責任者や介護事務員の事務作業を楽にしてくれています。
介護事務の仕事は大変な面もありますが、利用者さんや事業所で働くスタッフのサポートができるやりがいのある仕事です。介護事務員の仕事に興味のある方はぜひ参考にしてください。
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特別養護老人ホーム、有料老人ホーム、居宅介護支援事業所での勤務経験。
介護福祉士、介護支援専門員の資格を活かし、高齢者やその家族、介護現場で働く方々のお役に立てる情報をウェブメディアなどで執筆中。
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