常に忙しい訪問介護事業所のサ責さん。体調や家庭の事情でテレワークで仕事をしたいということもあるのではないでしょうか。また、外出先から指示やチェックを行いたいということも。
頭に入っている情報で指示を出したりということはできても、介護記録は事業所のデスクに山積み…戻ったら大量の紙と遅くまで戦っているという方も多いでしょう。
今回の記事では、そんなサ責さんのお悩みを解決するテレワークの強い味方をご紹介します。従来の働き方を見直し、テレワークの仕組みを取り入れることを検討してみましょう。
テレワークを取り入れにくい介護現場
テレワークはご周知のとおり、在宅に限らず、ICT技術を活用しながら会社から離れた場所で仕事をすることです。
特に小規模事業所のサ責さんは、自身がサービスに出ることもあり、外出先からスタッフへ指示を出したりすることもありますよね。
また、サ責さん自身が体調を崩したり、家庭の事情で休みたいということもあるでしょう。感染症対策としても体調が悪いときには出勤を控えたいものですが、利用者様を守るため、スタッフがスムーズにサービスを提供できるよう調整するため、事業所へ出向かなくてはいけないということは多々あります。
代わりの効かない仕事を担っているサ責さんならではの苦悩です。
テレワークでサ責ができる業務
訪問介護の仕事はご利用者宅でのサービス提供がメインの仕事なので、テレワークでできる仕事は限られます。しかし、サ責は事務仕事も多いため、環境を整備することでテレワークが活用でき、業務の効率化が図れるでしょう。
ここからはサ責の仕事で、テレワークに移行できる業務をピックアップします。
書類の作成
書類作成業務は自宅でも可能です。
事業所により必要な書類は異なりますが、サ責がテレワークで作成できる書類には以下のようなものがあります。
- ご利用者の基本情報
- アセスメントシート
- 訪問介護計画書
- 訪問介護指示書
- モニタリング報告書
- サービス担当者会議録・照会
- 各種報告書
訪問介護記録のようにサービス提供後にその場で記載する記録もありますが、事業所に戻ってから作成する書類は、情報さえそろっていれば自宅でも作成可能です。
ヘルパーのスケジュール調整や指示出し
早朝・夜間・休日など、突発的に発生した事態に関しては、自宅から指示出しをしたりスケジュールを変更するなどの対応をすることも多いでしょう。サ責の勤務時間外に発生することに関しては、事業所で勤務していない時間もどこからでも対応せざるを得ません。
これらの業務は介護ソフトを導入するとよりスムーズに行えます。スケジュール調整やヘルパーへの指示もより効率的に行え、ご利用者の情報も共有しやすいためさまざまな手間が省けて便利です。
会議・面談・研修
コロナ禍より普及した、Zoomなどに代表されるWeb会議ツール。ミーティングの他にも研修やセミナーなど、集合しなくてもそれぞれの場所で行えるようになりました。
職員同士のミーティング以外にも、ご利用者・ご家族・他事業所をWeb会議ツールでつなげばカンファレンスも開催できます。
最近では、自治体の研修などもリモートで行っているところも多くあり、Web会議ツールの利用は欠かせないものとなっています。
レセプト業務
レセプト業務もパソコンで行う業務なので、テレワークでも実施可能です。サービス後の訪問介護記録をシステム化すれば、自宅でも実績の確認ができるのでよりスムーズに行えます。
紙の記録用紙を運用している場合はヘルパーからの提出を待ち、紙を確認しながら請求業務を行わなければならないため事業所で行う方が効率的かもしれません。
しかし、記録をシステム化することにより介護ソフトを通してリアルタイムに実績確認できるため、テレワークでも十分にレセプト業務が行えます。
介護記録のチェック
近年、介護記録も電子化が進んできており、さまざまなシステム・アプリが販売されています。
介護記録が電子データとしてクラウド上に保管されていれば、介護記録のチェックも、インターネットがつながる場所であればどこでも可能になります。
介護記録のチェックについては後半でしっかり説明していきます。
サ責と介護記録
サ責さんの事務仕事の中でも特に大変なのが介護記録のチェックです。
これまで、介護記録は紙で記録・保管するのが一般的でした。紙の介護記録の場合、事業所にまとめて持ってくるスタッフがいたり、なかなか集まらないということもよくあるのではないでしょうか。
こうした状況から、特に月末月初は長時間デスクで大量の介護記録を1枚ずつチェックし、修正指示をしたりすることで月末月初に集中して残業が増えてしまうことも。介護記録のチェックから請求までの一連の業務のため、なんとしても月初は事業所に出勤しなくてはならない、というのが通例となってはいませんか?
サ責がテレワークで介護記録のチェックを行うには
そこで、サ責さんが無理なく働く環境をつくるために大切なのは、介護記録を含めた事務作業の電子化です。
介護記録を電子化し、クラウド上(インターネット上)で管理をすることができれば、インターネットが使える場所であればどこでもチェックができるようになります。
スマホやタブレットを利用して介護記録を作成し、報告できるシステムを使えば、リアルタイムで報告が上がってくるため、月末月初に記録が集中するということもなくなります。
仕事はできるけれど、感染症対策で事業所に行きにくい、外出先で時間が少し空いたので、数件はチェックしておきたい、という場合にも問題なく対応できるようになります。
テレワークでの注意点
このように、システムなどを利用することでテレワークが可能になり、事務作業の負担は軽減しますが、気をつけなければならないこともあります。
個人情報を扱うのでセキュリティ対策が重要
事業所以外で仕事をする際には、個人情報漏洩のリスクが伴います。
テレワークで使用するパソコンがウイルスに感染してしまうと、パソコンが使用できなくなるだけではなく、データが流出してしまう恐れがあるので注意しなくてはなりません。必ずウイルス対策ソフトを導入し、ウイルスに感染しないようにすることが必要です。
また、パソコンやタブレット、スマホなどの機器自体を紛失する危険性も考えられます。事業所として、どのスタッフに貸し出しているかしっかり管理しておくことや、分かりにくいパスワードを設定しておくことなども大切です。
家に紙の書類やUSBメモリなどを持ち帰って仕事をするのも紛失のリスクがあるため危険です。自宅で個人情報を扱う時は、できる限りクラウド環境を利用してデータを確認するようにしましょう。
サ責さんのテレワークを叶えるテレッサmobile
LINEで介護記録の報告ができるテレッサモバイルは、サ責さんのテレワークをサポートします。
スタッフのスマートフォンやタブレットから送信された介護記録は、インターネットが使える場所であればどこでもリアルタイムで確認が可能。
これまで介護記録を紙に手書きで書いて事業所に提出しに寄ってもらっていたスタッフも直行直帰ができるようになります。
また、介護記録以外にも、ケアプランやシフト、指示伝達、実績チェックなどの機能もあり、サ責さんの多くの事務作業がテレワークで可能になります。
最初から一気にシステム化をしようとするのは大変、と感じられる場合は、介護記録機能のみからスタートし、慣れてから昨日を追加するということもできますので、システム化に対する負担も少なく済みますよ。
さらに、テレッサモバイルで指示伝達、介護記録のリアルタイムな報告ができるようになることで、特定事業所加算の要件「適宜報告」のクリアにも役立ちます。
事業所全体の働き方を変えていきたい、より効率的に業務を行いたいと考えている方は、最大2か月間のお試し利用が可能なテレッサモバイルをぜひ体験してみてください!
投稿者プロフィール
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特別養護老人ホーム、有料老人ホーム、居宅介護支援事業所での勤務経験。
介護福祉士、介護支援専門員の資格を活かし、高齢者やその家族、介護現場で働く方々のお役に立てる情報をウェブメディアなどで執筆中。
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