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【訪問介護事業所】特定事業所加算を取得するメリット・デメリットを解説

訪問介護事業所として特定事業所加算の取得に興味はあるものの、デメリットばかり気になって躊躇している管理者さんやサ責さんもいるのではないでしょうか。

特定事業所加算の取得率は年々高くなっており、近年では全体の40%程度が取得しています。しかし、事業所を運営するだけで多忙な中、制度の理解や手間などを考えるとなかなか一歩を踏み出せない方もいるかもしれません。

今回の記事では、訪問介護事業所が特定事業所加算を取得するメリット・デメリットを解説します。

今後の事業所運営の参考にしてください。

訪問介護における特定事業所加算とは

特定事業所加算とは専門性の高い人材を確保し、質の高いサービスを提供している事業所を評価するものです。より良いサービスが提供できる体制を整え、サービスの質を向上させることにより、その評価が介護報酬に反映されます。

特定事業所加算には、事業所が満たす要件に応じて(Ⅰ)〜(Ⅴ)の5段階に分けられ、その加算率も異なります。より難易度の高い要件をクリアすれば、事業所としての評価が高まり、加算割合もアップする仕組みです。

2024年の法改正で算定要件が見直される

介護保険は、サービス提供事業者の報酬やサービス内容などが3年に1度のペースで改正されます。

ちょうど2024年度が法改正の時期にあたり、特定事業所加算も報酬区分や算定要件が見直されることになりました。

これまでも特定事業所加算は(Ⅰ)〜(Ⅴ)の5種類がありましたが、そのうち(Ⅳ)が廃止になります。これにより、これまでの(Ⅴ)が(Ⅳ)に変更されますが、また新しい要件である特定事業所加算(Ⅴ)が新設されるため、加算の種類が5種類あるのには変わりありません。

これから取得を検討する事業所は、新しい加算の要件を確認するようにしましょう。

参考:厚生労働省「令和6年度介護報酬改定の主な事項について」

処遇改善加算との違い

特定事業所加算と同様に、介護報酬がアップする加算に介護職員の「処遇改善加算」があります。特定事業所加算と処遇改善加算の大きな違いは「届け出の方法」と「報酬の使用目的」です。

処遇改善加算を算定するには、毎年「処遇改善計画書」や「実績報告書」を自治体に提出しなければなりません。しかし、特定事業所加算は一度届出を提出しておけば継続して算定可能です。当然、要件を満たし続けていることが条件で、体制等に変更が生じて加算が取得できなくなった場合には届け出が必要です。また、その実態は運営指導等でチェックされるため、根拠となる資料などは残しておかなければなりません。

また、特定事業所加算と処遇改善加算は加算額の使われ方の自由度が異なります。処遇改善加算は介護職員の処遇改善を目的とするものであるため、すべての加算額を介護職員の賃金にあてることが義務付けられています。一方、特定事業所加算は事業所に対して支払われる報酬なので、使い道に決まりはありません。使い方は経営者の判断に委ねられています。

特定事業所加算を取得するメリット

ここからは特定事業所加算を取得するメリットを確認してみましょう。

1.事業所の経営が安定する

特定事業所加算を取得する1番のメリットは、事業所の収益が大幅にアップすることです。すべてのご利用者の介護報酬が5%〜20%アップします。

加算額の使い道が定められていないため、職員の給与や賞与に反映させたり設備投資などで働きやすい環境作りをしたり、どのように使うかは経営者次第です。増収した利益をうまくやりくりすることで経営の安定につなげられます。

2.職員の採用率・定着率が上がる

加算を取得するには、研修・会議・情報伝達などの要件をクリアしなければなりません。これらの要件を満たすために事業所の体制を整備することは、職員の働きやすい環境づくりにつながります。向上心のある職員にはモチベーションアップにもなるはずです。

アップした報酬額が給与や賞与に反映できれば、既存職員の定着率新規職員の採用率にも影響します。特定事業所加算を取得することで、加算率の高い特定処遇改善加算 (Ⅰ)が算定できるため、さらなる職員の賃金アップも可能なものとなります。

深刻な人材不足で悩む介護事業所にとっては、特定事業所加算の取得で職員から選ばれる事業所になれることは大きなメリットです。

3.事業所の評価が上がる

特定事業所加算が取得できるということは、質の良いサービスを提供している事業所の証です。加算の要件を満たしている事業所は地域やケアマネジャーから信頼を得ることができるでしょう。地域やケアマネジャーからの評価が高まれば、必然的にご利用者からも選ばれます。

特定事業所加算を取得し続けることは、ご利用者への良質なサービス提供の維持につながります。

特定事業所加算を取得するデメリット

ここからは、特定事業所加算を取得するデメリットも確認しておきましょう。

1.ご利用者の自己負担額が増える

特定事業所加算は介護サービスの単位数に加算されるため、取得によりご利用者の自己負担額が増加します。ご利用者の負担が増えることで、ケアマネジャーからの紹介が減ってしまうのではないかと懸念する事業所もあるでしょう。ただし、取得していることで信頼が得られ、選ばれやすくなるケースもあるのでどちらとも言えません。

特定事業所加算はすべてのご利用者へ適用されます。算定するしないを選択できないため、取得することになればおひとりお一人にしっかり説明する必要があります。また、区分支給限度基準額の超過にも注意しなければならないため、ケアマネジャーの理解を得ることも重要です。

2.加算を維持するのが大変

特定事業所加算の要件をすべて満たし、質の高いサービスを維持するのは事業所や職員の負担になることがあります。研修計画は勤務形態にかかわらず、すべての職員が作成・実施しなければなりません。定期的な会議・サービス提供の指示・職員からの報告なども、通常の介護サービスにプラスの業務が必要です。

モチベーションにつながれば良いのですが、負担に感じてしまう職員もいるかもしれません。加算を取得し続けるためには職員の理解と協力も必要になります。

3.運用を怠れば返還のリスクがある

加算要件が満たされていないにもかかわらず算定し続けていた場合、実地指導などで指摘され返還を求められるケースがあります。忙しさのあまり運用を怠ってしまわないように注意しましょう。

また、算定要件は複雑なので正しく理解できておらず指摘を受けてしまうケースもあります。ルールをしっかり確認し、不正請求にならないようにしましょう。

テレッサモバイルをうまく活用しスムーズに加算を取得しよう

特定事業所加算は、要件を満たすために事業所の努力が必要ですが、取得することによりサービスの質が向上し、ご利用者・ご家族・ケアマネからの信頼が得られ結果的に利益を生みます。

できるだけ事業所や職員の負担を軽減し、スムーズに加算を取得するには、介護ソフトの導入がおすすめです。介護ソフトにより、ご利用者の情報や留意事項を伝達することや、サービス提供後に各訪問介護員からの報告が受けやすくなります。ルールをしっかりと遵守し、正しい請求をするためにも介護ソフトの導入と共に取得を検討すると良いでしょう。

訪問介護のサービス実施記録をLINEで報告できる「テレッサモバイル」なら、事前にサ責からの指示事項が入力でき、ヘルパーからの報告もリアルタイムで受けられます。特定事業所加算の要件である「事前指示」と「適宜報告」がクリアできるため、取得を検討している事業所にはおすすめのシステムです。

また、テレッサモバイルを導入した事業所は、「特定事業所加算取得(継続)サポート」や、加算の要件のひとつである研修に関わる「研修動画サービス」を割引価格で利用できるメリットもあります。

事前指示と適宜報告をクリアできても、取得に関する手続きに不安がある、研修まで手が回らないという事業所は併せて利用することで負担を軽減できるでしょう。

特定事業所加算を算定するメリットは非常に大きいため、介護システムの活用で要件をスムーズにクリアし、サービス向上を目指しましょう。

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tomo
tomo
特別養護老人ホーム、有料老人ホーム、居宅介護支援事業所での勤務経験。
介護福祉士、介護支援専門員の資格を活かし、高齢者やその家族、介護現場で働く方々のお役に立てる情報をウェブメディアなどで執筆中。