近年、訪問介護の業界でもICTを使ったペーパーレス化を推進して、業務効率を向上している事業所が増えています。
この記事では、そんな訪問介護のペーパーレス化の概要やメリット、法律の有無などについて紹介していきます。
訪問介護のペーパーレス化
働き方改革の影響もあり、近年多くの業界でペーパーレス化を推進する動きが活発になっています。
まずは、ペーパーレス化の具体的な内容について確認してみましょう。
ペーパーレス化とは
ペーパーレス化とは、IT技術を活かしたコミュニケーションである「ICT」などを利用して、紙を使ったやり取りを減らしていく取り組みです。
これまで紙で提出することが一般的だった介護実施記録などをペーパーレス化することで、介護職員の負担を減らしていくことなどを目指しています。
法律で定められているルールはある?
ペーパーレス化は厚生労働省をはじめとした国も推進している取り組みで、2018年度には行政手続きに必要な文書の簡素化や電子化を目指す改正省令が公表されました。
介護業界でも2019年度を目途に必要書類をPC画面で確認する取り組みや、今後は報酬請求や各種申請にWeb入力や電子申請を導入する考えも検討されています。
このように、ペーパーレス化を推進することは国を挙げて活発に行われている取り組みではありますが、法律として絶対に行わなければいけないと明言されてはいません。
しかし、紙でのやり取りの業務負担が介護職員の離職につながるとの調べもあることから、ペーパーレス化は急務であるといえるでしょう。
実施記録の手書きとペーパーレスの工程
訪問介護の実施記録などは紙での記録と報告が一般的ですが、手書きよりも電子化してペーパーレス化を図ったほうが業務効率は上がります。
それぞれの工程を見比べてみましょう。
手書きの場合
訪問介護では、ケアごとに所定の記録書に手書き記入をして、利用者の方からサインや捺印をもらった報告書を事務所に立ち寄って提出する手順がこれまでの一般的な流れでした。
このような流れだと、介護担当者には記録を毎回手書きする負担と時間がかかり、事業者側にも提出された書類を整理して管理する手間が必要です。
さらに、介護報酬請求の業務では、提出された大量の紙の実施記録を見てPCに転記する手間もかかってしまいます。
手書きの場合は確認印欄なしがおススメ!!
【確認印欄なし】
テレッサ3 サービス実施記録 万能型
電子化した場合
一方で実施記録を電子化すると介護担当者は実施記録を所定のシステムに沿って入力するだけで報告までを一元化でき、報告書類を提出するためだけに事業所に立ち寄る必要がなくなります。
加えて、実施記録がすでにデータ化されているため、事業者側はそれらのデータを取り込めば請求業務をスムーズに終えることができるでしょう。
なお、電子化した場合には利用者の方の印鑑による押印が気になるところですが、この点についてはもともと法律上に明言がないため、必ずしも必要なものではないといえます。
ペーパーレス(電子化)のメリット
電子化を進めてペーパーレスを実現すると、介護担当者や管理者の負担を大幅に軽減してくれます。主なメリットについて見ていきましょう。
業務の効率化
「訪問介護の実施記録と報告が一元化される」「提出されたデータを転記する手間がなくなる」など、電子化によってペーパーレスが実現されると業務効率が向上します。
介護担当者は現場からの直行直帰も可能となるため、これまで移動にかかっていた時間や経費の削減にもつながるでしょう。
保管場所がいらない
実施記録を電子化してペーパーレス化できれば、記録用紙を保管するための場所は必要なくなります。
また、記録用紙を管理しておく個人ファイルなどの備品もいらなくなり、決められた順番に並べる手間もありません。
PC上で個人ファイルのデータ管理ができれば、必要書類も画面に表示される一覧からスムーズに探しやすくなるでしょう。
情報共有がスムーズ
実施記録を電子化すると、報告などもリアルタイムで閲覧できるため、情報共有もスムーズです。
そのため、急なシフト変更やトラブル発生時にも状況把握がしやすくなるでしょう。
また、介護担当者から提出されたデータがそのまま請求処理などに活用できるため、事務作業にかかる時間も削減できます。
ペーパーレスで管理も楽に!介護記録のテレッサ
ペーパーレス化を推進するためには訪問介護の実施記録などの電子化が欠かせませんが、その導入には一定のIT知識が必要と思う方も多いでしょう。
しかし、最近は初心者でも使いやすいツールが数多く登場しています。
Caps(キャプス)が提供する「テレッサmobile」は、幅広い年齢層で使われているLINEを活用して、スマホから実施記録の報告が行えるツールです。
使い慣れたスマホやLINEをそのまま使えるため、ITが苦手な人にも受け入れられやすいでしょう。
また、専用の記録用紙との併用も可能なため、すぐにペーパーレスが難しい場合でも導入しやすいこともポイントです。
抑えられた価格で記録に特化した「ストレージ版」と、特定事業所加算対応のワンランク上の機能を搭載した「ベーシック版」があり、事業所のニーズに合わせた選択もしやすいでしょう。
まとめ
ペーパーレス化は国を挙げて推進されている取り組みであり、今後もその流れは加速していくといわれています。
これからペーパーレス化を推進したい事業所の方は、合わせてシステムの電子化を検討するとよいでしょう。
さまざまな電子ツールが登場しているため、それぞれのニーズに合ったものを選んでみてください。
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5年にわたり祖母の介護を経験。その経験を元に、介護の世界へ。
現在はライターとして介護の記事を中心に執筆中。
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