
介護にデジタル化を導入したいけれど、どうしたらいいかイメージができにくいという事業所は多いでしょう。介護事業所は人が人を世話するのがメインの仕事です。デジタル化と言われてもピンとこないかもしれません。けれど介護の仕事の中でも、デジタル化できる部分もあるのです。
超高齢化社会を見据え、介護の未来を変えるため介護現場にデジタル化を導入してはどうでしょうか?この記事では介護の未来が変わるデジタル化の例を書いていきます。あなたの事業所のデジタル化のヒントとなりますよ。ぜひ最後までお読みください。
介護職の現状
介護現場は賃金と仕事量が見合わないといわれますが、どのような問題があるのかみていきましょう。
離職率が高い
介護の仕事は離職率が高いといわれています。しかし公益社団法人介護労働支援センターの調査によると、介護職の離職率は2007年の21.6%をピークに下がり続けています。2020年の離職率は14.9%と全体の産業とあまり変わらない離職率になってきているのです。これは介護業界が全体的に働きやすくなってきているからだと言えるでしょう。
不規則な勤務
病院と同じように24時間の勤務が必要な施設では、不規則な勤務が長く続かない理由の一つになっています。不規則な勤務の割に賃金が低い、ライフスタイルの変化で勤務が難しいなどの理由で介護施設の夜中の時間帯は慢性的な人手不足に陥っている現状です。深夜の人手不足をカバーするための、デジタル化も考えていきたいですね。
体を酷使する
介護の場面では、身体介助で介護者への体の負担も大きな課題です。長年勤務すると続けたくても体が悲鳴をあげ続けられず、介護現場を離れてしまう人もいます。介護ロボットの開発導入で介護者の体の負担が軽減されることが期待されます。
介護現場のどこをデジタル化すればいい?

介護現場にデジタル化を導入し介護現場が働きやすくするためにはどうすればいいでしょうか。
書類のデジタル化
介護現場では思っているより書類を書く仕事が多いですね。まずは書類からデジタル化を進めるといいでしょう。とはいえどこからデジタル化すればいいのか分からない事業所も多いでしょう。
まずは介護記録、勤怠など簡単なものから取り入れてみてはどうでしょうか。介護者にはベテランも多く、デジタルというと難しいそうと嫌がられてしまうかもしれません。けれど慣れてしまえば「もっと早くデジタル化すればよかった」という声も聞こえます。
介護をデジタル化するために様々なツールが開発されています。介護者が使いやすいようなツールを選ぶといいでしょう。
介護ロボットの導入
介護ロボットは、情報を感知する。判断する。動作する。という3つの要素を有する機械システムです。このうちロボット技術が応用され利用者の自立支援や介護者の負担の軽減に役立つものを介護ロボットといいます。(厚生労働省HPより引用)
人の形をした介護ロボットは介護者のニーズとロボットの技術が追いついておらず、導入している介護事業所は少ないのが現状です。コスト面や設置スペースの問題もあり課題は多いです。しかし開発は日々進んでいるため、今後介護ロボットへの期待は高まりますね。
夜間の見守りをデジタル化
介護ロボットまではいかなくとも、夜間のバイタルのチェックにデジタル化を導入している事業所もありますよ。夜間は慢性的に人手が足りないため、デジタル化をうまく取り入れると人手不足をカバーできる可能性もあります。
デジタル化の5つのメリット

介護事業所がデジタル化するメリットをみていきましょう。
書類を書くための残業がなくなる
介護事業所で書類をデジタル化すると、書類を書くための残業時間が軽減します。介護現場では勤務時間は利用者様の世話などがあり、勤務が終わってから書類を書くのが常態化している事業所もあります。書類をデジタル化すると隙間時間に入力できたり、タブレットやスマホから瞬時にPCへ反映されるので、時間の短縮になりますね。
体への負担が軽減される
介護ロボットを導入すると介護者の肩、腰など体への負担が軽減されます。ほんの少しでも体が楽になり、長く介護職を続けられるといいですよね。デジタル化の中でも介護ロボットの導入は少し先の話になるかもしれませんが、近い将来介護ロボットが導入され介護者の体の負担が楽になる日がくるでしょう。
本来の業務がしやすくなる
介護現場でデジタル化を導入すると、利用者様の情報がすぐに共有できたり伝え漏れがなくなるので利用者様が求めているサービスを提供できます。また書類を書く時間が短縮されると、介護の本来の仕事である利用者様とコミュニケーションをとったり、世話をしたりという時間が充実したものになるでしょう。
サービス提供責任者の負担が減る
ヘルパーが記入する介護記録は、サービス提供責任者が一括して管理していますね。ヘルパーから介護記録の提出が遅れたり、月末に集中するとサービス責任者の仕事も滞ってしまいます。介護記録をデジタル化すると、誰が提出していないのかひと目でわかるので管理もしやすくなります。
直行直帰が可能になる
介護事業所でデジタル化をすると訪問型ヘルパーの場合、直行直帰が可能になります。スマホやタブレットなら立ちながらでも入力が可能なため、次の訪問先へ行くスキマ時間で入力ができます。事業所へ立ち寄る手間が省けるためヘルパーの負担も減りますね。
職員同士のコミュニケーションが取りやすくなる
介護事業所でデジタル化を導入すると、メールやチャットツールでコミュニケーションを取りやすくなります。不規則な勤務形態なので、なかなか話ができない職員同士でもメールやチャットツールを使うと連絡が取りやすくなりますね。職員同士で情報共有もできるため、連絡報告が取りやすくなるでしょう。
デジタル化の支援は?
介護事業所でデジタル化するのにコスト面が気になりますね。タブレット、スマホ、ネットワーク機器を準備するには費用がかかります。
厚生労働省は令和4年度も介護事業所のデジタル化を促進するため、介護事業のICT補助申請を受け付けています。窓口は各都道府県申請します。申請の時期も自治体により違うので、担当窓口に確認しておきましょう。
デジタル化の1歩にテレッサモバイルがおすすめ
介護事業所でのデジタル化には、テレッサモバイルがおすすめです。デジタル化を一気に進めると現場で混乱を招いてしまいます。まずは介護記録のデジタル化からはじめてみてはいかがでしょうか?
テレッサモバイルはICT補助金を使用して導入することも可能です。ベテランヘルパーの方も使いなれている、LINEで介護記録が記入できます。LINEと聞くと、導入説明へのハードルも下がりますね。
2ヶ月の無料お試し期間もあるので、ヘルパーが使いこなせるか様子を見てから導入を決められますよ。
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5年にわたり祖母の介護を経験。その経験を元に、介護の世界へ。
現在はライターとして介護の記事を中心に執筆中。
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