介護業務にツールを使っている事業所は多いでしょう。
介護の業務は要介護者の方への介護サービスの提供だけではありません。介護者・要介護者の負担を軽減するツール、介護記録の作成やシフト作成、請求業務など実務から事務作業をサポートするツールまで多岐に渡ります。事務的な作業が意外と多い業界ですが、さまざまなツールを導入することにより、時短や効率化につながります。
「費用対効果が分からない」
「介護ツールを選ぶ基準が分からない」
「そもそも何ができるのかよく分からない」
こういったお悩みをお持ちの方へ向けて、この記事では介護のツールについてご紹介しています。
ぜひ、最後まで読んで介護ツールを選ぶ参考にしてみてください。あなたの事業所にぴったりのツールを選ぶことで、介護サービスの向上、業務の効率化が期待できますよ。
ツールとは
ツールとは、広辞苑では下記のように記されています。
①工具。道具。
②コンピューターを効率的に利用するためのソフトウェア。ユーティリティーやアプリケーション開発のためのものなど。
引用:広辞苑
では、介護現場におけるツールとはどのようなものでしょうか?
介護現場におけるさまざまなツール
介護現場では、高齢者や障害者などの日常生活をサポートしています。このときに使用される、介護者が効果的なケアを提供できるように設計されたさまざまな道具やソフトウェアのことを指します。
例えば以下のようなものがあげられます。
- 杖や歩行器などの身体介助用具
- バスタブリフトや介助ロボットなどの身体ケア支援
- 介護計画や記録のためのソフトウェア、システムなど
これらのツールは介護者や要介護者のニーズに合わせて選ぶことが大切です。ツールを使用することにより、介護の質の向上、安全性や効率化が期待できるでしょう。
それでは、それぞれのツールについて詳しく見ていきましょう。
身体介助用具
一般的に「介護用品」「福祉用具」と言われる、要介護者自身の生活の質を上げるもの、サポートするもの、また、介護者の負担を軽減するものも含まれます。
ポータブルトイレや手すり、お風呂用チェアなどよく耳にするものもありますが、なかなか見つけにくい「介護の便利グッズ」もたくさんありますよ。
こうしたツールを使うことで身体機能が回復・改善することもあり、要介護者本人のモチベーションアップにもつながることがあります。
身体ケア支援
リフトや介護ロボットなど、介護者の負担を軽減するツールも多くあります。
介護施設などでは多くの利用者の介助のため、介護者自身の足腰に大きな負担がかかることがあります。そこで、軽い力で持ち上げることができるロボットを取り入れている事業所も多くなっています。
マッスルスーツEvery
ロボットといっても、顔や手があるロボットのタイプではなく、体のサポートをするツールを「ロボット」と呼ばれていることが多いです。
普段の荷物の上げ下げはもちろん、要介護者を無理なく抱えることができるサポートツールです。
介護ソフト
最後に、介護ソフトなど、情報管理、コミュニケーション、計画、データ分析などのデジタルツールも介護のツールのひとつです。
主に介護施設や事業所の事務作業の効率と質を向上させるのに役立ちます。
介護分野におけるICT化については、様々な業界の中でもかなり遅れをとっていると言われています。
しかし、2020年頃から国が介護業界のICT化に注力し、ICT導入支援事業が打ち出されたことから、補助金を活用したITツールの導入が急激に増えました。さらに科学的介護推進体制加算(LIFE)が2021年に登場したことにより、介護業界のICT化はますます本格化しています。
介護業務にITツール導入を検討している方へ
ここまで、介護における「ツール」をいろいろと見てきましたが、ここからは、ITツールに絞ってみていきましょう。
介護事業所などで業務にITツールの導入を検討されている方は参考にしてください。
介護ソフトの種類
介護ソフトはさまざまなメーカーから、色々な機能のものが発売されています。
主な機能としては下記の2種類に分類されます。
- 利用者情報の管理やスタッフのシフト、記録作成など日常業務のための機能
- 請求や金銭管理等の機能
それぞれ、機能ごとに作られているソフト、すべての機能がひとつのソフトで使えるものもあります。オプションで機能を追加して使えるものもあります。
介護ソフトの導入形態
介護ソフトの導入形態には、パソコンにインストールするタイプの「パッケージ型」と、インターネットのつながるパソコンやタブレットであればどこでも使える「クラウド(ASP)型」があります。それぞれのメリット・デメリットをご紹介しますので、ソフト選びの参考にしてみてくださいね。
パッケージ型 | クラウド型 | |
料金 | 導入時に料金を一括で支払うことが多い。分割やリース契約が可能なものもあるので、実質月額料金で利用可能なソフトもある。 | 初期の導入費用は定額またはかからない場合がある。 |
メリット | ソフトがインストールされたパソコンがあればインターネット環境に関係なく操作が可能。 | インターネット環境とパソコンやスマホ、タブレットなどの端末があれば使用可能。特定の端末以外でもデータの確認・操作が可能なので、場所や時間を選ばずに作業できる。データをクラウド上に保管するため、容量に縛られずデータの紛失などのリスクが低い。 |
デメリット | 国保連への伝送には、専用のソフトとインターネット回線が必要なので、別途費用が発生する場合がある。パソコンの故障やトラブルなど、何らかの原因でデータがなくなることがあるため定期的なバックアップが必要。 | 情報漏洩に注意する必要がある。 |
介護ソフトの導入費は、ソフトのタイプ・導入形態や事業規模、サービス形態によって変わります。また、当然ですが、介護ソフトに何を求めるかによっても変わってきます。
介護ソフトは一旦情報を入れてしまうと、他のソフトに変更するには大きな手間がかかり、費用もかかります。安いから、キャンペーンがあるからと安易に決めず、導入時にしっかりと検討するようにしましょう。
介護ソフトを選ぶ基準
一般的には「システム管理」「計画書作成」「記録作成」「実績化(記録と介護報酬請求の突合)」「介護報酬請求管理」「国保連合会への伝送」等の機能を持っている場合が多いです。ゆくゆくはすべてを一括で管理したいからと、機能が多いものを選ぶ方もいますが、機能が多いということはそれだけ導入時のハードルが上がってしまいます。場合によっては「使いこなせない」ということになり、解約するケースもあります。
どんな機能が必要なのか、どこからツールを使っていきたいのかをきちんと見極める必要があります。
介護ソフトを選ぶ基準
- 機能内容や操作のしやすさ
- サポート体制やメンテナンスメニュー
- データの引継ぎがしやすいか
さまざまな理由により他のソフトへ変更することもありえますよね。契約期間中の解約料の有無や解約のしやすさもチェックしておくと良いでしょう。
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「ストレージ版」は、介護記録に特化しており、まずは介護記録の部分だけをIT化したいという事業所にぴったりです。小さく始めることで、ヘルパーやサ責の負担も少なくなります。もちろん、記録管理業務に加え、シフトや、指示・申し送り管理を行いたい場合や、特定事業所加算を取りたい場合には「ベーシック版」がおすすめです。
特定事業所加算取得に必要なサポート、請求代行サービスもあるので、小さく始めて少しずつ範囲を広げていくことができます。
最大2ヶ月の無料お試し期間もありますので、ヘルパーさんも含め全員で使用感を試して、じっくりと検討してくださいね。
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